【表現編】フォールの入れ方と役割

フォールの仕組み

フォールと言うと、あまりイメージが湧きづらいテクニックかも知れません。

フォールとは「声の切り際の音程を一瞬だけ滑らかに下げて音を切り、同時にデクレッシェンドで声を切る」テクニックの事を言います。

イメージとしてはしゃくりの反対の動きをするイメージでしょうか(あーーー⤵)

フォール時に声を上手く切れない事がありますが、フォールで下がった音がそのまま残ってしまうと音がズレて聴こえてしまう為、音を下げたのが一見わからない位の短さで声を切れるとベストです。

 

フォールの練習法

まずは「あーーー」とロングトーンします

→ロングトーンの終わりを、溜め息に変えます(あーーーハァ~ という感じ)

 その時、声から溜め息へ出来るだけ一気に変えて行きます。変わり目が滑らかにならない様に注意。

→次に、ロングトーンの終わりで音程が滑らかに下がる様に切ります(あーーー⤵ と言う感じ)

 イメージしづらい場合は、アメリカ映画などによくある「ワァ~オゥ」の語尾をイメージして頂くとわかりやすいかもしれません。

→最後に、「溜め息にする」事と「音程を下げる」事を二つ同時にやりましょう。

 成功すると、ロングトーンの最後が「音程が下がりながらデクレッシェンドして終わる」状態になるかと思います。

 コツは、出来るだけ溜め息にする(声をほどく)のを一気にやる事です。ほどく勢いが足りないと、ただ語尾の音程が下がって終わるだけになってしまいやすいです。

 

フォールの役割

フォールは、しゃくりと同様難易度のあまり高くないテクニックです。

しかし、J-POPで使用しているシンガーが少ない為あまり馴染みの無い物となっています。

フォールを多用する場合、いわゆる「クセの強い歌い方」になりやすいので、使用する場合はそれを踏まえた上で使用してみて下さい。

 

また、カラオケ採点においては他の歌唱技術(しゃくり・コブシ)と違い、全く加点にならないテクニックとなっています。

また、フォールを入れるとほとんどの場合音程がズレたと判断されてしまい、結果的に点数を下げる事になりやすいです。

その為、採点歌唱としてはフォールの使用はあまりお勧め出来るものではありません。語尾にかけるテクニックとしてはフォールよりもビブラートを優先すると良いでしょう。