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■発声の基本構造 人間はどうやって声を出しているの?という事の概要説明となります。
発声学概論 | 発声の基本構造 |
この項目の解説動画 | |
【準備中…】 |
この項目における学習内容 | |
発声とは何をしているのか | |
①プレフォナトリーチューニング | |
②呼気/吸気 | |
③声帯振動 | |
④共鳴 | |
⑤構音 | |
⑥聴覚的フィードバックと調整 |
この項目の到達目標 | 到達確認 |
発声の構造について理解できる | |
発声の各段階で何が起きているのか理解できる | |
自分の声や歌を段階ごとに分けて見ることができる | |
段階分けした歌に対して、対応した段階の練習方法が選べる |
◆発声とは何か
発声 = 音であり、音 = 振動による空気の波のこと
声帯を息で振動させて、その振動波を声道(喉や口)で増幅して放射するしくみとなっている
その過程は下記①~⑥の要素で成り立っている
①プレフォナトリーチューニング
・発声の一般的なイメージと実際
一般的イメージ:息→声帯のフォームを構える→声が出る の順番
実際の発声 :声帯のフォームを構える→息→声が出る の順番となっている
・プレフォナトリーチューニング=発声が起こる前に、声帯の構えを調整させる働きの事
発声の調整や発声訓練において最も重要な要素
発声者のレベルや癖などもこのタイミングに最も顕著に現れる
これ以外の調整は意図的に行うことが出来ないという説を唱える学者もいるほど
神経筋制御理論や内的聴感によってコントロールされていると考えられる
※神経筋制御理論や内的聴感の詳細は関連記事を参照
②呼気/吸気
①で構えた声帯に対し、それを振動させるために息を吐く/吸う段階
③で述べる喉頭原音(声の大元)を作るために必要
呼吸中枢(脳の延髄という場所に存在)による無意識のコントロールが重要となる
例えば腹式呼吸の様な呼吸の意識的なコントロールは発声バランスを崩す危険があるため注意!
※詳細は関連記事を参照
③声帯振動
①で構えた声帯に②による息を当て、喉頭原音(声帯の振動音)を作る段階
声の原材料となるもので、ここの段階で声量や音程、声質の大半が決定する
発声訓練において最重要の項目であり、ここのコントロール技術の習得が歌唱力向上につながる
本記事においても、ここを最も詳細に取り上げる
④共鳴
③の声帯振動によって生まれた喉頭原音が、声道(声帯から口唇までの声の通り道)で響くこと
喉頭原音で作った音を増幅しながら音質の調整と言語の産生を行う
共鳴方法で響き方が変わる → 母音の違いが生まれる
⑤構音
主に子音を作る過程の事
母音と子音で産生するシステムが異なる
母音は前述の共鳴によって、子音は主に舌で息を詰める様な運動をする事によって産生される
⑥聴覚的フィードバックと調整
聴覚的フィードバック = 上記①~⑤までで産生された音を聞き、分析する段階
+ 調整 = 聴覚的フィードバックをもとに発声を再調整
この段階での調整は共鳴のみにとどめるべきで、声帯の調整をすると発声バランスが崩れる
例えばカラオケなどで歌う時に上手く歌えないのは大半がこれが原因となる
※詳細は関連記事を参照
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